右脳型と左脳型
人を左脳型(科学者)や右脳型(芸術家)のどちらか一方に決めつけることがよくあるが,そう断言すると可能性を狭めることになる。わたしたちは基本的にその両方だからだ。神経心理学者のマイケル・ブロックがいうように,「“右脳型”あるいは“左脳型”と自認することは,新しい戦略を開発する能力を制限するようなものだ」。(『新版 ザ・マインドマップ』)
スペリー博士の発見によれば,右脳,左脳それぞれに分担している分野があるようですが,実際にどちらかだけを使っているのかというと…そうでしょうか?
「右脳型」「左脳型」と呼ばれることがありますが,本当にどちらかに分かれてしまうのでしょうか。
もしあなたが右利きなら,左手で左足首をつかんでください。右足で立ったまま,左足を折り曲げて左足首をつかむのです。
(左利きなら反対に右側で!)
右足一本で立ったまま,しかも左半身の自由は全く奪われました。
その状態で歩いてみようとしても…無理ですね。
右利きだから左半身を使っていない…というわけではないことが分かります。
脳に同じことをさせているのでしょうか?それよりも右脳・左脳の両方を使っていると考える方が自然です。
ただ,どちらかがもう片方よりよく働いている,ということはあるでしょう。
その「偏り」を取り除いて,もう一方も良く活用できるようになれば,脳の活用はさらに広がりますね。
「右脳型」「左脳型」ではなく「全脳型」の思考法を身につけるのがマインドマップなのです。
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参考図書『新版 ザ・マインドマップ(R)』